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【プロが解説】リフォームの契約書はどこを確認する?法律で決まる16項目と見積書・図面の見方を一宮市の職人社長が解説
目次
- この記事でわかること
- 契約前にそろえておきたい3つの書類
- 建設業法で決まっている、契約書に書く16の項目
- 契約書・見積書・図面を突き合わせる
- 工事の範囲が3つの書類でそろっているか
- 「含まれていないもの」を確かめる
- 設備・建材は品番と色まで
- 金額と支払いの時期
- 工事中に内容を変えるときも書面で
- 訪問販売の契約はクーリング・オフの対象になることがある
- 契約前に第三者に見てもらえる窓口
- 大工の職人社長のよっちゃんから
- よくある質問
- リフォームの契約書で最初に確認すべきところはどこですか?
- 小さなリフォームでも契約書は必要ですか?
- 見積書と契約書の金額が違うときはどうすればいいですか?
- 工事中に追加工事を頼むときも書面が必要ですか?
- リフォームの契約はクーリング・オフできますか?
- 見積書が妥当かどうか、第三者に見てもらえますか?
- まとめ
こんにちは。愛知県一宮市で住まいのリノベーションをやっております、大工の職人社長のよっちゃんです。
先に結論からお伝えします。リフォームの契約で確認するのは、契約書・見積書・図面の3つです。この3つに書いてある「工事の中身」「金額」「時期」が、互いに食い違っていないかを確かめてください。工事の請負契約に書くべきことは建設業法で決まっているので、それを手元のチェック表にするのが近道です。
今日は、契約書のどこを見ればいいのかを、現場を見てきた職人の立場からお話しします。
この記事でわかること
- リフォームの契約で受け取る書類と、それぞれの役割
- 建設業法で、工事の契約書に書くことになっている16の項目
- 契約書・見積書・図面を突き合わせるときの見どころ
- 工事中に内容を変えるときの書面の扱い
- 訪問販売で結んだ契約のクーリング・オフ
- 契約前に第三者へ相談できる公的な窓口
契約前にそろえておきたい3つの書類

リフォームの契約では、たいてい次の書類がそろいます。名前は会社によって違いますが、役割は同じです。
| 書類 | 何が書いてあるか | 確かめたいこと |
|---|---|---|
| 契約書(工事請負契約書) | 工事の名前、金額、工期、支払い方法、もめたときの決まりなど | 法律で決まった項目が抜けていないか |
| 契約約款 | 契約書の細かい決まり。裏面や別紙になっていることが多い | 変更・中止・遅れたときの扱い |
| 見積書(内訳明細) | 工事ごとの数量・単価・金額 | 契約書の金額と合っているか。何が含まれていないか |
| 図面・仕様書 | 間取り、寸法、使う設備や建材の品番・色 | 打ち合わせで決めたことが反映されているか |
契約書の本体は1〜2枚でも、約款や見積書、図面が「契約書と一体のもの」として扱われるのがふつうです。契約書にだけ判を押して、ほかの書類は見ていない、ということがないようにしてください。
建設業法で決まっている、契約書に書く16の項目
工事の請負契約は、口約束ではなく書面で交わすことが法律で決まっています。建設業法第19条第1項では、契約のときに次の事項を書面に書き、署名または記名押印をしてお互いに渡すことになっています。
(出典:e-Gov法令検索「建設業法」第19条 https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC0000000100 、2026年10月21日確認。下の表は条文の各号を、施主さん向けにかみ砕いて言い換えたものです。正確な文言は条文でご確認ください)
| 号 | 書くこと(かみ砕いた言い方) | 施主さんが見るところ |
|---|---|---|
| 1 | 工事の内容 | 工事の範囲が、見積書・図面と同じになっているか |
| 2 | 請負代金の額 | 見積書の合計(税込か税別か)と合っているか |
| 3 | 工事を始める時期と、終わる時期 | 引っ越しや仮住まいの予定と合うか |
| 4 | 工事をしない日や時間帯(決める場合) | 土日や朝夕の作業をどうするか |
| 5 | 前払いや、工事の進み具合に応じた支払い(決める場合)の時期と方法 | いつ、いくら払うのか |
| 6 | 設計の変更や、工事の延期・中止があったときの工期・代金の変え方や、損害の負担 | 追加工事が出たときの決め方 |
| 7 | 天災など、どちらの責任でもない理由で遅れたり損害が出たりしたときの扱い | 台風や地震で工事が止まったとき |
| 8 | 物価などが変わったときの、工事内容や代金の変え方 | 資材の値上がりがあったときの扱い |
| 9 | 工事でご近所など第三者に損害を与えたときの賠償の負担 | 誰が負担するのか |
| 10 | 施主さんが資材を用意したり、機械を貸したりする場合の内容と方法 | 施主支給の設備がある場合 |
| 11 | 完成を確かめる検査の時期と方法、引き渡しの時期 | 完成検査に立ち会えるか |
| 12 | 完成後の代金の支払い時期と方法 | 残金をいつ払うのか |
| 13 | 工事の不具合への責任や、保証保険などを決める場合の内容 | 引き渡し後の不具合をどうするか |
| 14 | 支払いや工事が遅れたときの遅延利息や違約金 | お互いの遅れの扱い |
| 15 | もめたときの解決の方法 | 話し合いで決まらないときの窓口 |
| 16 | そのほか国土交通省令で決める事項 | 条文と省令を確認 |
全部の項目を一度に読み込むのは大変です。迷ったら、まず「1 工事の内容」「2 代金」「3 時期」「5と12 支払い」「6 変更のときの決め方」の5つから見てください。あとでもめやすいのは、たいていこのあたりです。
契約書・見積書・図面を突き合わせる

工事の範囲が3つの書類でそろっているか
いちばん大事なのは、3つの書類で工事の範囲が同じになっていることです。打ち合わせで「ここもやっておきましょう」と話した工事が、図面には描いてあるのに見積書に入っていない。そういうずれがあると、あとで「それは別料金です」「やってくれると思っていた」という行き違いになります。
見積書の項目を1行ずつ読んで、図面のどこに当たるのかを指でたどってみてください。逆に、図面に描いてあるのに見積書に見当たらないものも探します。
「含まれていないもの」を確かめる
見積書は、書いてあることより、書いていないことのほうが大事な場合があります。たとえば次のようなものが、含まれているかどうかを聞いてみてください。
| 項目 | 確かめたいこと |
|---|---|
| 解体・撤去と、出た廃材の処分 | どこまでが含まれているか |
| 照明器具・カーテンレール・エアコンの付け外し | 別の業者に頼む前提になっていないか |
| 家具や荷物の移動 | 誰がやるのか |
| 仮設の費用(養生、足場、仮設トイレなど) | 見積書に項目があるか |
| 申請や届け出の費用 | 必要な場合、誰がやるのか |
解体工事と廃材の処分は、リフォームではほとんどの場合に出てくる費用です。予算500万円ほどの工事でも、解体工事費・産業廃棄物処分費で約20万〜50万円ほどを見込みます(2026年時点の目安。工事の規模や建物の状態など、条件により変動します)。
「一式」としか書いていない項目の考え方は、リフォーム見積もりの見分け方をまとめた記事でお話ししています。
設備・建材は品番と色まで
キッチンやお風呂、床材などは、メーカー名だけでなく品番・色・グレードまで書いてあるかを見てください。同じシリーズでもグレードで金額が変わります。ショールームで決めたものと見積書の品番が合っているかを、カタログやショールームでもらった見積もりと見比べると確実です。
金額と支払いの時期
契約書の金額が見積書の合計と合っているか、税込か税別かを確かめます。そのうえで、支払いを何回に分けるのか、それぞれいつ・いくら払うのかを見てください。
住宅ローンやリフォームローンを使う場合は、お金が借りられる日と、工事代金を払う日がずれることがあります。中古住宅を買ってリノベーションする場合のお金の動く順番は、中古住宅リノベの資金の流れをまとめた記事をご覧ください。
工事中に内容を変えるときも書面で

リフォームでは、工事が始まってから内容が変わることがよくあります。
- 施主さんが「やっぱりここも変えたい」と思った
- 床や壁をはがしてみたら、土台の腐れや雨漏りの跡が見つかった
古い家ほど、解体してみないと分からない傷みがあります。こうした場面の実際は、リフォームあるある3選の記事にまとめています。
ここで大事なのは、変更も書面に残すことです。建設業法第19条第2項では、契約の内容を変えるときも、変更の内容を書面に書き、署名または記名押印をしてお互いに渡すことになっています。相手が承諾すれば、電子的な方法で行うこともできます(同条第3項)。
現場で「じゃあ、それでお願いします」と口頭で決めてしまうと、金額や範囲の記憶がお互いにずれていきます。追加の工事は、金額が小さくても、内容と金額を書いたものを受け取ってから進めてもらうようにしてください。
あわせて、追加費用に備えるお金を最初から残しておくと、判断に余裕ができます。目安として、全体の予算の10%ほどを予備費として残しておくことをおすすめしています。
訪問販売の契約はクーリング・オフの対象になることがある

突然訪ねてきた業者とその場で契約したような場合、特定商取引法の訪問販売に当たれば、法律で決められた書面を受け取った日から数えて8日以内なら、クーリング・オフ(無条件での契約の取り消し)ができます。クーリング・オフは、書面または電磁的記録(メールなど)で行います。書面なら特定記録郵便や書留、内容証明郵便など、記録が残る方法がすすめられています。
(出典:消費者庁「特定商取引法ガイド 訪問販売」 https://www.no-trouble.caa.go.jp/what/doortodoorsales/ 、2026年10月21日確認)
ただし、どんな契約が訪問販売に当たるかは、契約のしかたによって変わります。自分の契約が対象になるかどうかは、上の消費者庁のページで確かめるか、消費生活センターなどに相談してください。
その場で契約を迫られたら、いったん書類を持ち帰って、家族と読み返す時間をもらいましょう。大きなお金がかかる契約ですから、急いで決める必要はありません。
契約前に第三者に見てもらえる窓口
「この見積もりで契約していいのか、誰かに見てほしい」というときは、公的な相談窓口もあります。
公益財団法人 住宅リフォーム・紛争処理支援センターが運営する「住まいるダイヤル」は、国土交通大臣が指定した住まいの相談窓口です。ここには、これからリフォームの契約をする方が、契約前の見積書を無料で見てもらえる「リフォーム見積チェック」というサービスがあります。
| 項目 | 内容(センターの案内による) |
|---|---|
| 対象 | これからリフォーム工事の契約をする方。住宅本体を含む工事 |
| 費用 | 無料 |
| 送るもの | 見積書1〜2通(平面図・立面図・配置図があると、より詳しく見てもらえる)。契約書は対象外 |
| 回答 | 電話のみ |
| 対象外の例 | すでに業者ともめている場合、解体工事など |
(出典:住まいるダイヤル「リフォームの見積書に関する相談」 https://www.chord.or.jp/reform/index.html 、2026年10月21日確認。申し込み方法や受付時間などは変わることがあるため、最新の内容は公式サイトでご確認ください)
大工の職人社長のよっちゃんから

契約書を細かく読むのは、相手を疑うことではありません。お互いに「この工事を、この金額で、この時期に」と同じ絵を見ているかを確かめる作業です。
職人の側から見ても、工事の範囲がはっきりしている現場は、迷いなく仕事ができます。「ここはどうなっていましたっけ」と途中で手が止まることが少なく、施主さんとの話もしやすくなります。
分からない言葉や、意味の取れない項目があったら、遠慮なく契約前に聞いてください。説明を聞いて納得してから判を押す。それがいちばんのトラブル防止です。
よくある質問
リフォームの契約書で最初に確認すべきところはどこですか?
工事の内容、代金、工事の時期、支払いの時期と方法、内容を変えるときの決め方の5つです。建設業法第19条で契約書に書くことになっている項目のうち、あとで行き違いになりやすいところです。
小さなリフォームでも契約書は必要ですか?
建設業法第19条では、建設工事の請負契約を結ぶとき、決められた事項を書面に書いてお互いに渡すことになっています。工事の大きさにかかわらず、内容と金額、時期を書いたものを受け取っておくと安心です。
見積書と契約書の金額が違うときはどうすればいいですか?
契約する前に、どこが違うのかを確かめてください。値引きや工事内容の変更、税込・税別の違いなど、理由が分かったうえで、最終の見積書と契約書の金額をそろえてもらうのが確実です。
工事中に追加工事を頼むときも書面が必要ですか?
建設業法第19条第2項では、契約の内容を変えるときも、変更の内容を書面に書いてお互いに渡すことになっています。口頭で決めず、内容と金額を書いたものを受け取ってから進めてもらってください。
リフォームの契約はクーリング・オフできますか?
特定商取引法の訪問販売に当たる契約なら、法律で決められた書面を受け取った日から8日以内はクーリング・オフができます。対象になるかは契約のしかたによって変わるので、消費者庁のページや消費生活センターで確認してください。
見積書が妥当かどうか、第三者に見てもらえますか?
住宅リフォーム・紛争処理支援センターの「住まいるダイヤル」に、契約前の見積書を無料で見てもらえる「リフォーム見積チェック」があります(2026年10月21日時点の案内)。条件や申し込み方法は公式サイトで確認してください。
まとめ
リフォームの契約前に確認したいことを、もう一度まとめます。
- 契約書・約款・見積書・図面をそろえて、すべてに目を通す
- 建設業法第19条の16項目を、契約書のチェック表として使う
- まずは工事の内容、代金、時期、支払い、変更のときの決め方の5つを見る
- 見積書は「含まれていないもの」も確かめる
- 工事中の変更や追加も、書面に残してから進める
- 迷ったら、その場で判を押さず、公的な窓口にも相談できる
工事全体の費用感をつかんでおきたい方は、木造戸建てのフルリノベーション完全ガイドもあわせてご覧ください。
私たちは一宮市を拠点に、尾張地域(一宮市・稲沢市・江南市など)で住まいのリノベーションをやっています。「契約の前に、工事の範囲や費用の考え方を一度整理したい」という段階のご相談でも構いません。気になっていることを聞かせてください。
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